皆さんは子どもが生れたとき幸せでしたか。あるいは大変だから後悔して子供に関心がなかったですか。
ほとんどの母親は子どもが生れたとき、幸せだったはずです。
10ヶ月間お腹の中の子どもと一体になってどれほど大事にしていたかを振り返ってみてください。
しかし子供が生まれた後、生存期、関係適応期、自己形成期を経る過程で、様々な問題が発生して多くの困難を覚え、
終わりの見えない苦難の中でどれほど辛い思いをしてきたのかは当事者の母でなければ誰にも分からないことでしょう。
養育の過程では多くの母親たちが多くの困難にぶつかるのです。
このとき、子ども心理問題であれ、母親自身の心理問題であれ、養育過程で発生する様々な困難を回避して、
母親ではなく女としてだけ生きようとする気持ちが強くなると、
養育を放棄する現象が現れることがあります。
子どもの心理問題で苦しくなって疲れ果てて放棄する場合もあり、
夫との仲に問題があってこれ以上結婚生活に耐えられなくなって放棄する場合もあり、
夫が養育に無関心で、一人で家事と養育を担い疲れ果てて放棄する場合もあります。
母親も女であることは明らかです。
母親だからといって女として生きることを諦めなくてはならないと言っているのではありません。
しかし母親が母親であることを放棄して女としてだけ生きようとすると、
とても深刻な心理障害が発生するということを知るべきです。
母親が女としてだけ生きようとすると、母親の母性愛が消え去り、
男のように気分だけがはたらいて、絶えず楽しさと面白さを追求するようになりますが、
すると楽しいものだけが人生の最大の幸福だと考えるようになります。
その結果、子どもは自分の人生の足かせに思えて、夫はお金を稼ぐだけの存在に過ぎず、
家庭は自分を拘束するもので必要なくなり、
多くの他の男性たちや女性たちとの交流を楽しみながら時間が経つのも忘れて過ごすようになります。
それが性的に楽しいものであれ、旅行のような楽しいものであれ、
その対象が何であれ、楽しいものだけを追求する人生に転落することになります。
ところが子どもが幸福になると、
子どもは母親がいかなる大変な状況でも幸せに生きていける原動力になります。
決して子どもを放棄して心理障害に陥ることはないのです。
したがって母親ならば子どもの心理問題を治療して、
子どもが幸福になり、母親自身も幸福になる必要があります。
子どもの幸福と母親自身の幸福のためにもマザーセラピーはとても重要です。
母としての幸福は、すなわち妻として幸福になり、女として幸福を得られる近道です。