母親が自分の子どもを愛するのは当然のことです。
そのため母親は自分の子どもは他の子とは異なる特別な子だと考える傾向もあります。
そしてこの傾向によって、
自分の子どもに心理問題が発生した時もわが子は他の子とは違うと考えて、
心理問題は治療できないまま誤った努力をする場合も多くあります。
‐ 他の子と同じ方法では治療されないだろう。
‐ わが子は他の子とは異なる環境、異なる状況なので治療法も異なるだろう。
‐ わが子は特別だから有名な専門家ではないと治療ができないだろう。
‐ 様々な治療方法の中にはきっとわが子に合う方法があるはずだ。
‐ わが子は特別だから心理問題があるなんて信じられない。
‐ わが子の心理問題は、きっと他人(先生、友人、社会的環境)が原因で発生したものだ。
これら以外にも様々なことを考えて、
わが子は他の子とは異なると確信を持ちます。
しかしすべての子どもの心と心理のはたらきは同じように動いていることを母親たちは認識しなければなりません。
子どもたちはみんな生存期、関係適応期、自己形成期の順に成長していきます。
これを人間の心理発達過程と呼びますが、これはみんなに該当する過程です。
母親である皆さんもこの過程を経て自己実現期に入って幸福を追求するために母親になったのです。
この心理発達過程の生存期、関係適応期、自己形成期において
ストレスと傷がはたらくようになれば子どもの心理に問題が現われます。
ストレスと傷がない人はいませんのに、
健康に成長している子どもなら誰にでも発生し得るのが心理問題なのです。
わが子が特別かどうかとは関係なく発生する問題です。
この際、生存期、関係適応期、自己形成期において
それぞれの段階で子どもの心と心理のはたらきが異なること、
ストレスと傷が発生する原因が男女で異なることを知る人はいません。
そのためカウンセラー(専門家)すらも子どもの心理問題を治療できずに、
時間、努力、費用だけを費やしているのが現状です。
皆さんの子どもは確かに皆さんにとって特別な存在です。
しかし、皆さんの子供も他の子どもたちと同じ心と心理がはたらいているという事実を知るべきです。
マザーセラピーをとおして皆さんの子どもが他の子どもたちと同じ心と心理がはたらいていることを学び、
子供の心理問題は成長過程においてよく発生するものだということを知り、
それは子ども自身の問題ではないということも知ることができます。
また、マザーセラピーをとおして子どもの心理問題を予防し、治療できる能力を母親が身につけることができます。