ほとんどの母親たちはわが子については自分が一番良く知っていると自負しています。

もちろんその通りです。

子どもが表現する言葉や行動については生れた時から今までずっと見てきているので誰より母親が一番良く知っています。

しかし、子どもたちがなぜそのような言葉と行動をしているのか考えたことはないでしょう。

‐　なぜそのような言葉と行動をするのか。

‐　なぜやってはいけないことを繰り返すのか。

‐　なぜ他の子に比べて言葉や行動が遅いのか。

‐　なぜ言葉と行動が過度になって自分を苦しめるのか。

‐　なぜ私は優しくしてあげているのに子どもは苦しんでいるのか。

‐　なぜ言うことを聞かずに、怒りっぽくイライラしているのか。

 これら以外にも、多くの子どもの言葉や行動について理解できない部分があり、

子どもの気持ちが分からずに途方に暮れるケースが多くあります。

このように子供の心と心理について母親が分かる場合はあまりありません。

また、カウンセラーや専門家たちはは、

一つひとつの言葉や行動に対してなぜそのように表現をするのかを研究し、

解決方法についてカウンセリングまたは治療を行っています。

これもまた心と心理が分からないために、言葉と行動について研究を続けて治療しようとするのです。

子どもの心と心理は実に単純です。

子どもたちが表現する言葉と行動すべては

心と心理が作用した結果として現れるものに過ぎません。

子どもが皆さんや他人に対して言葉と行動をしているかのように映りますが、

実際には子どもの心と心理が作用した結果として現れる現象に過ぎず、

皆さんや他人に対して言葉と行動をしているのではありません。

子どもの心と心理を把握するためには

基本的に生存期、関係適応期、自我形成期を明確に区分して解釈する必要があり、

男（息子）の気分と女（娘）の感情が心理発達過程においてどのように動いているのかを理解しなければならず、

この結果として現れる認識、記憶、表現の相互作用の原理が分かれば、

無意識による表現（言葉と行動）の実体が分析できるようになります。

もうこれ以上子どもの心と心理について分からないまま、

子どもの心理を専門家に一任してはなりません。

その専門家でさえも子どもの心と心理を十分に理解していないという事実を知るべきです。

 またインターネットや書籍にある多くの情報も、

子どもの心と心理について話しているのではなく、

心理の一つである表現のうちの言葉と行動だけを分析しているものに過ぎないのです。